山岳信仰とわらべ歌(参考メモ)

2021年5月19日(水)は
「山岳信仰とわらべ歌」
がテーマです.

どんな内容になるかは当日の
お楽しみですが、自分の中で
興味をブーストさせようと、
関連情報を集めました.

あくまで個人的なものですが、
よかったらご覧ください.

当日の講座にこれらの
知識が必要なわけではない
ので
どうぞお気軽に.

阿部ヤヱ 氏

“わらべ歌” といえば、らせん教室では
阿部ヤヱ(1934〜)氏がよく登場します.
遠野(とおの)のわらべ歌の伝承者.

たくさんの著作がありますが、
– 「わらべうた」で子育て 入門編
– 「わらべうた」で子育て 応用編
あたりが有名.
(かわいいイラスト付きで読みやすい)

本人が語ってる動画がありました.
穏やかな語り口に阿部氏のお人柄が
感じられます.

前述の著作にも登場する
“でんびひっこめ” などの動画.
みなさんも知ってるものが
あるかも?
 ↓

これらを掲載しているのは
“遠野わらすっこチャンネル”

昔話や、手遊びを伴うわらべ歌の
動画が、他にも沢山登録されてます.

https://www.youtube.com/channel/UC0mRNuFvtSjTDrSk-WvnE4w/videos

遠野物語

わらべ歌といえば阿部氏
 ↓
阿部氏といえば遠野
 ↓
遠野といえば『遠野物語』

いにしえの知恵を伝えるわらべ歌と、
遠野の伝承には何か深〜い関係が
ありそうじゃないですか??

ということで、遠野物語について
理解が深まりそうな講座.

https://www.youtube.com/channel/UCys2RY2iHQdC29Mzt0D6djA

アイコンがデスラー総統なのが
かなり気になりますが😅
ラジオコンテンツなので、
家事をしながら聴くにもよさそう.

遠野物語と山岳信仰

日本のグリム?

いまさらですが遠野物語、
岩手県遠野地方の伝承を、
柳田国男(1875-1962)がまとめた
説話集です.

成立は1910(明治43)年.
日本の民俗学を開いた研究として
むちゃくちゃ重要視されてます.

元になった説話は佐々木喜善
という人が語ったもの.

金田一京助はこの佐々木氏を
「日本のグリム」と呼んだとかで、
シュ〜〜界隈では遠野物語を
“日本のメルヒェン” として
扱ってるイメージがあります.
*あくまで個人的印象

里のヤツらをビビらせろ!

ところでこの遠野物語、
学術書ながらかなり攻めてて、
序文にはいきなり
「平地人を戦慄せしめよ」
などと記されてる.

里に住んでるヤツらをビビらせろ!
ってわけですね.

…なにそれこわい😭
里の人って我々のことですからね.

実はこの遠野物語の根底には、
– 先住民族としての山の民と
– 新たに侵入してきた平地人
との対立が横たわっている.

エミシとヤマト民、みたいな(多分)

私なりに少し掘り下げると、その昔、
山とともに生きるエミシが暮らす東北に、
ヤマトが農耕をひっさげて押し寄せた.

農耕は当時の最新テクノロジー.
武器、組織力も段違いです.

山の民は平地人に圧倒され、
ある者は同化され、
ある者は亡きものにされて
征服されてしまいます.

でも、ごく一部は山奥に逃れて、
独自の暮らしをひっそりと守り
続けます.

里の人々とは距離を置いて…

異界と出会う場所

ところが、この山の民と里の民、
系譜の違う二つの人々が
地形のいたずらで出会う場所が
ポツポツと、各地に生まれます.

例えば周囲を山に囲まれた盆地
などですね.
遠野はまさにその代表格.

里の民から見ると、山の民は
謎に満ちた神秘と畏れの対象.

座敷わらしなどの “あやかし” に満ちた
遠野の伝承は、こんな背景を背負って
伝えられてきたものと考えられます.

今回の話題になる山岳信仰も、
この文脈から見ると、山の民の世界を
今の世界に伝えているもの、
と見ることもできるのかも.

 
当日の講座ではどんなお話が聞けるか
わかりませんが、
わらべ歌、山岳信仰を含めて
このような大枠をもっていると
整理しやすいかも知れません.

もちろん一つの見方にすぎませんので
理解の邪魔になる可能性もあります.
なので取り扱い注意です.

…読ませてから言うな・汗